現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
表現型解析の結果,Smdr3,Smdr5ともにミトコンドリア異常が生じる原因が明らかになってきた。SMDR3はミトコンドリアに局在しておらず,ミトコンドリア鞘形成不全は二次的な異常によるものであることが分かってきたが,SMDR5はin vitro解析の結果,ミトコンドリアに共局在し,in vivoではKO精子ミトコンドリアの内部構造に異常が生じることが分かり,クリステ構造と関連していることが分かった。 それ以外にARMC12がミトコンドリア鞘形成に必須の因子であり,GK2やTBC1D21と協調的に働き,ミトコンドリア外膜タンパク質であるVDACタンパク質を足場とすることでミトコンドリア鞘形成にとって必須のミトコンドリアの適切な伸長に関わっていることを明らかにした。この研究内容については論文としてまとめて報告した(Shimada et al., ARMC12 regulates spatiotemporal mitochondrial dynamics during spermiogenesis and is required for male fertility, PNAS., 118, e2018355118.)。
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