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2021 年度 実績報告書

in vivo環境における分裂期オルガネラの3Dダイナミクス解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K16109
研究機関鹿児島大学

研究代表者

久住 聡  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (00758039)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワード分裂期オルガネラ / 走査電子顕微鏡 / 連続切片SEM法 / 光電子相関顕微鏡法 / オスミウム浸軟法
研究実績の概要

本研究では、in vivo環境でみられる分化細胞の細胞分裂に着目し、そのオルガネラ動態について先端的3D技法による三次元形態解析を行った。具体的には、1)分裂期細胞観察の効率化、2)オスミウム浸軟法による走査電子顕微鏡(SEM)観察、3)連続切片SEM法と光電子相関顕微鏡法(CLEM法)の応用、について検討した。
1)分裂期細胞観察の効率化:計画当初は、授乳ラットの下垂体前葉プロラクチン産生細胞とコレシストキニン投与で分泌刺激したラットの膵腺房細胞について解析を進めてきた。しかしながら、去勢した雄ラットの下垂体前葉性腺刺激ホルモン産生細胞にて、より効率的に分化細胞の分裂が観察できたことから、以後はこの系を中心に形態解析を進めた。
2)オスミウム浸軟法によるSEM観察:オスミウム浸軟法を用いて分化細胞の分裂期オルガネラを解析することで、特にゴルジ装置の分裂期動態が培養細胞の結果とは大きく異なり、分裂期を通してゴルジ層板のスタック構造が保持されていることがわかった。また、凍結準超薄切片を用いたSEM-CLEM法では、これらのスタック構造にシス槽とトランス槽のマーカー分子がそれぞれ存在することが示され、分裂期においてもゴルジ層板の極性が維持されていることが示唆された。
3)連続切片SEM法とCLEM法の応用:ゴルジ装置は、分裂期に横方向の繋がりが途切れてミニスタックをつくり、その後に小胞化すると言われている。そのため、分裂期ゴルジ動態の全体像を正確に捉えるためには、連続切片SEM法とゴルジマーカーの局在を結びつけた解析が不可欠である。本研究では、水溶性樹脂のLR whiteを用いることで、連続切片に免疫組織化学染色を施すことを可能とした。現在は、一部のゴルジマーカーについての蛍光標識に成功しており、その結果として分化細胞では分裂期を通してゴルジ装置の小胞化が見られないことが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Applications of Scanning Electron Microscopy Using Secondary and Backscattered Electron Signals in Neural Structure2021

    • 著者名/発表者名
      Koga D, Kusumi S, Shibata M, Watanabe T
    • 雑誌名

      Front Neuroanat.

      巻: 15 ページ: -

    • DOI

      10.3389/fnana.2021.759804

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 走査電子顕微鏡による培養細胞の三次元形態解析2022

    • 著者名/発表者名
      久住聡、甲賀大輔、柴田正弘
    • 学会等名
      第127回 日本解剖学会総会・全国学術集会

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公開日: 2022-12-28  

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