脳回路を構成する神経細胞の一部はGABA作動性細胞であり、回路の抑制を担う。これらシナプス結合の測定には形態学と生理学の双方からのアプローチが要求されるが、GABAを介した抑制性シナプスの場合、生理的に測定できる範囲に限界があり、未解明な部分も多い。本研究は、形態学手法と生理学手法を組み合わせ、軸索形態の「てがかり」からGABA細胞、特にパルブアルブミン発現細胞(PV細胞)の生理的結合を予測できるモデルを構築することを目的とした。生理測定で得られたシナプス入力を形態的なシナプス位置に基づいて解析することで、結合形成のパターン抽出、およびシナプス強度の算出を行った。
|