近年、国内の食文化の変化による肥満関連疾患が増え、肥満は糖尿病や脳血管性疾患、心筋梗塞のみならず、肝がんなどの様々ながんのリスクファクターであると明らかとなった。肥満による脂肪肝は肝がん発生にまで悪化することから、発症メカニズムの解明や治療法の確立が課題である。我々は、摂取する脂肪の質を変化させることで、脂肪肝が抑制されることを見出しており、そのメカニズムを解明することは、現代病である脂肪肝を予防するアプローチを生み出すことができると考えた。研究結果としては、腸内細菌を介さなかったが、将来展望としては、脂質の取り込みや肝臓での脂質代謝により起きた現象と予想し、研究の展開が期待される。
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