研究課題
若手研究
本研究では、マクロファージにおけるAQPの機能やその生理学的意義を解析することにより、炎症性疾患に対する新規予防法や治療法について提言することを目的として、種々検討を行った。その結果、マウス腹腔マクロファージにLPSを添加するとAQP9のみが有意に増加することがわかった。また、AQP9ノックアウトマウスの腹腔マクロファージは、野生型マウスと比べて高い貪食活性を示した。以上の結果から、マクロファージにおけるAQP9は、炎症応答を制御している可能性が示唆された。
Gastroenterology
本研究の成果から、マクロファージによる炎症応答の制御においてAQP9がターゲットとなる可能性が示唆された。近年、AQP9は炎症性疾患との関わりが示唆されており、関節リウマチや乾癬、潰瘍性大腸炎患者において、その発現が増強していることが報告されている。今後、詳細に解析することにより、これら疾患の予防や治療に有用な情報を提供できるものと考えられる。