研究課題/領域番号 |
20K16131
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分48030:薬理学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
森田 将史 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (60817659)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | SLE / Lupus nephritis / Autoimmunity / Autoantibody / 145-2C11 / Fc region / NZB/W F1 |
研究成果の概要 |
各抗体を単回投与した解析ではFc不活化CD3抗体(2C11S)の方が非不活化CD3抗体(2C11C)よりもTCR発現量を長期間減少させた。また2C11S、2C11Cはともに末梢血T細胞を一時的に消失させたが、2C11Sは接着分子を介したTrappingによる見かけ上のT細胞数減少を引き起こし、2C11Cはマクロファージ/単球によるT細胞貪食を誘導することが示唆された。またCD3抗体は既報で示唆されるアナジーやアポトーシスを誘導せず、2C11Sの免疫抑制作用はTCR発現量減少が主な機序であると考えられた。NZB/W F1マウスに各抗体を投与すると2C11S群で自己抗体価低下、腎炎改善を認めた。
|
自由記述の分野 |
自己免疫疾患
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Fc不活化を施すことで副作用を低減したCD3抗体が近年臨床試験で用いられ、例えばⅠ型糖尿病患者の発症を遅延させるなどの成果が報告されている。しかしそのFc不活化CD3抗体自体の活性、免疫抑制機序が曖昧であることを理由に、いまだFDAの承認を受けられていないのが現状である。今回の我々の研究で得た結果は、Non-mitogenic Fc silent CD3抗体による免疫抑制作用が、TCR発現量減少を主な機序としていることを示唆しており、その作用がループスを軽減しうると考えられた。
|