本期間中に行った研究とその成果は次の通りである。1)新規フェロトーシス抑制遺伝子のCNDP2を欠損するマウスをゲノム編集を用いて樹立した。CNDP2欠損マウスは、アセトアミノフェン誘導性肝障害に脆弱であり、生化学的および組織学的解析によってより重篤な肝障害と腎障害が認められた。2)フェロトーシス細胞を直接判定する方法の開発のため、既存の脂質過酸化反応マーカーである4-HNE認識抗体よりも特異性の高いフェロトーシス細胞認識ラットモノクローナル抗体の作出に成功した。3)食品等からフェロトーシスを制御する食品由来成分の探索を行った所、ニンニクおよび黄柏抽出物にフェロトーシスを抑制する効果を見出した。
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