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2021 年度 実績報告書

新規直鎖状ユビキチン鎖生成賦活法を用いた感染防御と新機能の探索

研究課題

研究課題/領域番号 20K16144
研究機関京都大学

研究代表者

伏屋 康寛  京都大学, 医学研究科, 特定助教 (60866523)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワードLUBAC / HOIL-1L / 直鎖状ユビキチン鎖 / ユビキチン / 細胞死 / サルモネラ
研究実績の概要

直鎖状ユビキチン鎖を特異的に生成するLUBACユビキチンリガーゼ複合体は直鎖状ユビキチン鎖生成の活性中心を有するHOIP、アクセサリー分子であるHOIL-1L、SHARPINの三者複合体からなり、刺激依存的なNF-kappaB活性化、細胞死抑制に関与する。LUBACは直鎖状ユビキチン鎖を生成するHOIP以外に、HOIL-1Lもユビキチンリガーゼ活性を有する非常にユニークなユビキチンリガーゼ複合体である。申請者は機能が不明瞭であったHOIL-1Lのリガーゼ活性の解析に着手し、申請者はHOIL-1Lのリガーゼ活性がLUBACの機能を抑制しており、HOIL-1Lのリガーゼ活性を消失させることでLUBACの機能を亢進できることを明らかにした。LUBACはサルモネラ菌など重症感染症の感染制御に関わることも報告されていたことから、HOIL-1Lリガーゼの活性阻害によるLUBACの機能亢進が、サルモネラ菌への感染防御に果たす役割を解析することとした。HOIL-1Lのリガーゼ活性を欠失した胎児繊維芽細胞(MEF)にサルモネラ菌を感染させたところ、野生型に比べてサルモネラ菌に直鎖状ユビキチン鎖を多量に付加させることでサルモネラ菌の増殖を抑制し、結果サルモネラ菌による細胞死も抑制することを明らかにした。HOIL-1Lリガーゼ活性欠失によるLUBACの機能亢進がサルモネラ菌感染を抑制できることを新たに見出した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Biochemistry, Pathophysiology, and Regulation of Linear Ubiquitination: Intricate Regulation by Coordinated Functions of the Associated Ligase and Deubiquitinase2021

    • 著者名/発表者名
      Yasuhiro Fuseya and Kazuhiro Iwai
    • 雑誌名

      Cells

      巻: 10 ページ: 2706

    • DOI

      10.3390/cells10102706

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 免疫応答と細胞死を制御する直鎖状ユビキチン鎖の生成調節機構の解明とその応用2021

    • 著者名/発表者名
      伏屋康寛、岩井一宏
    • 雑誌名

      臨床免疫・アレルギー科

      巻: 75 ページ: 730-736

  • [学会発表] 免疫応答と細胞死を制御するLUBACの制御機構の解明とその応用2021

    • 著者名/発表者名
      伏屋康寛
    • 学会等名
      新学術領域「ケモユビキチン」第2回若手主体発表会
    • 招待講演

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公開日: 2022-12-28  

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