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2022 年度 実績報告書

ミクログリア特異的遺伝子改変マウスを用いたアルツマイマー病における機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 20K16162
研究機関金沢医科大学

研究代表者

小笠原 千絵  金沢医科大学, 医学部, 特定助教 (10708944)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードミクログリア / アルツハイマー / 遺伝子改変マウス / 細胞除去 / 可視化
研究実績の概要

本研究ではアルツハイマー病の発症や増悪化におけるミクログリア細胞の本質的な機能を明らかにする目的でミクログリアを特異的に可視化可能及び、同細胞を特異的に除去可能な遺伝子改変マウスを作成し、次世代のアルツハイマー発症マウス(hAPP KIマウス)と掛け合わせ解析を行った。ミクログリアを特異的に可視化可能マウスとしてhAPP-KI/CX3CR1creERT/Rosa26-lsl-EYFPを作成した。また、同細胞を特異的に除去可能な遺伝子改変マウスとしてhAPP-KI/ CX3CR1creERT/Rosa26-lsl-DTAマウスを作成した。hAPP-KI/ CX3CR1creERT/Rosa26-lsl-EYFPマウスにタモキシフェンを投与し、ミクログリア細胞をEYFPにて標識した。この後、脳からミクログリア細胞を調整し解析したところ、97%以上のミクログリア細胞がEYFP陽性となっており、他の細胞はEYFPにて標識されておらず、高い標識効率と特異性が確認できた。また同マウスを用いてミクログリアの脳内分布解析をしたところ、アミロイドβが沈着している周辺にミクログリア細胞が集積していることを確認出来た。また、hAPP-KI/ CX3CR1creERT/Rosa26-lsl-DTAマウスにタモキシフェンを投与し、ミクログリアを除去したところ、90%以上のミクログリアが4週間以上に渡って除去可能であることが明らかになった。これらの結果から、樹立したミクログリア特異的遺伝子改変マウスのシステムが適切に機能していることが明らかになった。その後、経時的に脳を摘出し解析したところ、コントロールマウスとミクログリアを除去したマウスを比較してアミロイドβの集積の大きさや頻度に大きな差は無かった。この結果、アミロイドβの集積にミクログリアが直接寄与していない可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] PCBP1 acts as a regulator of CCL2 expression in macrophages to induce recruitment of monocyte-derived macrophages into the inflamed colon.2023

    • 著者名/発表者名
      Yang X, Yabe-Wada T, Han J, Saito F, Ogasawara C, Yamada S, Onai N.
    • 雑誌名

      International Immunology

      巻: Jan 25 ページ: dxad003

    • DOI

      10.1093/intimm/dxad003.

  • [雑誌論文] A Novel CD135+ Subset of Mouse Monocytes with a Distinct Differentiation Pathway and Antigen-Presenting Properties.2022

    • 著者名/発表者名
      Kamio N, Yokota A, Tokuda Y, Ogasawara C, Nakano M, Nagao M, Tashiro K, Maekawa T, Onai N, Hirai H.
    • 雑誌名

      Journal of Immunology

      巻: 209(3) ページ: 498-509

    • DOI

      10.4049/jimmunol.2100024.

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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