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2021 年度 研究成果報告書

アトピー性皮膚炎の発症をもたらす代謝・内分泌系異常の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 20K16164
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分49010:病態医化学関連
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

宮井 智浩  国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 研究員 (30812549)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワードアトピー性皮膚炎 / 代謝 / 多臓器連関
研究成果の概要

先行研究で、アトピー性皮膚炎(AD)モデルマウスにおいてホルモンタンパク質Xの異常な分泌亢進が認められることを見出している。本研究では、ADにおけるXの作用機序の解明を目指した。その結果、XがADの発症に対して促進的に寄与することが示され、X依存性の全身性代謝異常がAD病態に寄与している可能性が示唆された。さらにヒトAD患者において血漿中のXの量を測定したところ、36検体中7検体で異常な高値を認めた。さらにXの血中量と血液検査データの相関解析を行ったところ、肝臓で代謝される分子群との強い相関を認めた。これらの結果より、血中Xの高いAD患者は肝臓に異常をもつ特徴的な病態を呈していると考えられた。

自由記述の分野

皮膚科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

アトピー性皮膚炎(AD)は遺伝的要因と幅広い環境要因の双方が発症に寄与する多因子疾患であり、患者間でそれらの要因の組み合わせは大きく異なることから、その発症メカニズムも多様性をもつことが指摘されている。これが原因となり、依然として寛解に導く治療法は確立しておらず、個別化医療の実現に大きな期待がかけられている。本研究において、血中のX高値を呈するAD患者群が見出され、その特徴として肝臓で代謝される分子の血中量の異常が認められることを明らかにした。このことより、この特徴的な患者群に対してXを標的とした分子的介入が奏功する可能性が考えられ、ADに対する個別化医療の実現に大きく貢献すると期待される。

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公開日: 2023-01-30  

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