研究課題
主な論文:①分類不能の縦隔腫瘍2例において、次世代シーケンサーを用いてRREB1::MRTFB融合遺伝子を同定した。神経や筋など複数方向への分化が窺われる腫瘍であった。②前立腺発生のDICER1変異腫瘍の世界初の症例を報告した。本症例は横紋筋への分化を示した。③増殖性筋膜炎/筋炎の複数例においてFOS遺伝子の再構成を同定した。うち1例では次世代シーケンサーを用いてFOS::VIM融合遺伝子を同定し、腫瘍性病変であることを証明した。④ユーイング様アダマンチノーマと報告されていた腫瘍でEWSR1::NFATC2融合遺伝子を同定した。⑤脱分化型脊索腫の一部にH3K27me3が消失している一群が存在することを見出した。主な学会発表:RREB1::MRTFB融合腫瘍、増殖性筋膜炎/筋炎におけるFOS融合、EWSR1::NFATC2肉腫、H3K27me3消失脱分化型脊索腫について病理学会総会で口演を行った。第110回病理学会総会では、WHO分類第5版で新たに記載された未分化円形細胞肉腫(CIC、BCOR、EWSR1::NFATC2 肉腫)について招待講演を行った。第62回日本臨床細胞学会においては、脊索腫とその亜型、特に脱分化型脊索腫、低分化型脊索腫について招待講演を行った。主な著書:病理と臨床2023年臨時増刊号(41巻)病理診断クイックリファレンス2023にて脂肪肉腫(高分化型/脱分化型、粘液型)と平滑筋肉腫について総説を分担執筆した。その他:類上皮血管内皮腫のリスク分類の提唱、リン酸塩尿性間葉系腫瘍とNTRK融合腫瘍の臨床病理放射線連関について報告した。多発性脊索腫、脂肪形成性孤立性線維性腫瘍、肋骨の血管腫、肩甲骨の類血管腫型線維性組織球腫、NTRK融合腫瘍、腋窩発生の類上皮血管内皮腫、ANNUBP、NTRK3融合MPNSTの症例報告を共著で発表した。
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