研究課題/領域番号 |
20K16180
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構埼玉病院(臨床研究部) (2023) 慶應義塾大学 (2020-2022) |
研究代表者 |
江本 桂 独立行政法人国立病院機構埼玉病院(臨床研究部), 診療部, 病理診断医師 (40570859)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | Adenocarcinoma / Lung cancer / Filigree pattern / Histological subtype |
研究成果の概要 |
本研究では、Filigree patternの概念を組み込んだ腺癌亜型7パターンを分類するAIを作成し、その過程で色補正や画像サイズ選定の重要性を示した。Filigree patternを取り入れたWHOグレード分類は第4版および第5版とも既報と同様の傾向を示したが、今回のコホートではわずかに第4版のグレード分類の方が検出力が強かった。高グレードの組織亜型が腫瘍全体の5-20%の時には、腫瘍中心領域に高グレード成分比率の多い症例が予後不良であり、Filigree patternを含む組織亜型は割合だけでなくその分布も重要である可能性を見出した。
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自由記述の分野 |
Thoracic pathology
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Filigree patternは肺癌WHO分類第5版から採用された新しい概念であるが、その概念を含む肺腺癌組織亜型を分類可能なAIを設計した。肺腺癌亜型分類は複雑で、本研究でも7種類を対象としたが、病理医に近い分類が可能であった。組織亜型はその割合のみが予後予測に用いられているが、本研究ではAIを補助的に使用することでヒトが作業・分類するのが難しい組織亜型の分布を可視化することに成功し、組織亜型の分布も予後に影響し得ることを示した。本研究により、filigree patternを含む組織亜型の臨床的・研究的意義が広がったと考えられる。
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