研究課題/領域番号 |
20K16206
|
研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
竹内 真衣 久留米大学, 医学部, 助教 (10759666)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 悪性リンパ腫 / シングルセル解析 |
研究実績の概要 |
本研究ではT細胞性リンパ腫の患者検体を用いて、nCounter法によるがん免疫関連の遺伝子発現解析を行い、その後で個々の細胞の分類、タンパク発現、位置情報の解析を行うシングルセル解析(Imaging mass cytometry法)を組み合わせることで免疫微小環境を可視化し、未だ不明な点が多いT細胞性リンパ腫における免疫微小環境の解明を行うことを目的としている。現在、研究対象となるT細胞性リンパ腫の試料について新規に免疫染色を追加して最新のWHO分類に基づいた病理診断の見直しを行い遺伝子抽出の準備ができた段階である。本来であれば昨年度中にnCounterによる遺伝子発現解析を行い、今年度Hyperion imaging system (FLUIDIGM社)を用いたImaging mass cytometry法による免疫微小環境の解析を行う予定であったが、進捗状況に遅延が生じている。主な理由としては、試料の病理診断の確定に想定以上に時間を有したこと、nCounter、Imaging mass cytometry法ともに共同研究施設で施行する予定であったがCOVID-19の蔓延による人の移動が制限されたことなどが挙げられる。今後遅れを取り戻すため、研究手法の見直しと改良を行う。具体的には自施設内で早期に研究を完遂できるように研究計画を見直し、自施設でnCounterによる遺伝子発現解析を行う予定である。Hyperion imaging systemによるImaging mass cytometry法についても、代用としてCODEX system (Akoya社)を新規に導入し免疫微小環境の解析を行うことで当初の目的の達成を目指す予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初の予定として、nCounterによるT細胞性リンパ腫の遺伝子発現解析後にhyperionを用いた免疫微小環境の解析を施行する予定であった。しかしながら、COVID-19の蔓延による共同研究施設への出入りの制限などもあり進行が遅延している。今後も同様の事態が続くことが予測されるため、当施設内で実施完了な手法に切り替えていく予定である。
|
今後の研究の推進方策 |
遅れているnCounterによる遺伝子発現解析については、現在COVID-19の緊急事態宣言下で共同研究施設での解析が今後も厳しい可能性が予測されるため、自施設内の別機種の機械で代用する予定である。Hyperionを用いたImaging mass cytometry法についても同様であり、代用として新規に導入したCODEX system(Akoya社)による免疫微小環境の解析を行うこととした。
|