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2021 年度 実績報告書

ライブセル膜動態可視化によるインフルエンザウイルス侵入に伴う膜形態形成機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K16211
研究機関北海道大学

研究代表者

吉田 藍子  北海道大学, 医学研究院, 助教 (70831288)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワード高速原子間力顕微鏡 / クラスリン依存性エンドサイトーシ / 膜ナノ動態 / インフルエンザウイルス
研究実績の概要

【項目3:ウイルス侵入における膜形態形成の分子機構解明】
研究遂行の過程で、インフルエンザウイルスの宿主受容体の候補因子を新たに見出した。蛍光標識インフルエンザウイルスが候補因子ノックダウン細胞の細胞膜に吸着してからエンドサイトーシスにより内部に取り込まれる過程を、高速原子間力顕微鏡とレーザー共焦点顕微鏡を組み合わせたハイブリッド顕微鏡により可視化解析した。結果、候補因子のノックダウン細胞では通常の細胞よりも細胞膜上でのウイルス粒子の側方拡散係数が高かった。加えて、ノックダウン細胞での取り込み効率はコントロール細胞と比べ有意に低かった。これらのことは、ウイルスが候補因子を介して宿主細胞に吸着しており、因子が取り込みにおいて重要であること、つまり因子が受容体であることを示唆する。取り込み過程におけるウイルスとエンドサイトーシス関連タンパク質(クラスリン、Arf6など)の共局在を検証した結果、取り込みの様式はクラスリン依存性エンドサイトーシスでことが明らかとなった。興味深いことに、エンドサイトーシスの終盤に、片側から隆起した膜の構造体がウイルスを覆い細胞内部へと取り込む様子が頻繁に観察された。各種阻害薬を用いた実験から膜隆起の形成にはコータクチンとArpp2/3複合体が関与することを示した。これらの結果はウイルス感染の超初期過程における膜形態形成と宿主因子の関係性を明らかにする上で重要な知見である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [国際共同研究] ブリストル大学(英国)

    • 国名
      英国
    • 外国機関名
      ブリストル大学
  • [雑誌論文] Direct visualization of GLP‐1 secretion by fluorescent fusion proteins2022

    • 著者名/発表者名
      Tsuzuki Atsushi、Fujioka Yoichiro、Yoshida Aiko、Kashiwagi Sayaka、Amano Maho、Hira Tohru、Nakamura Akinobu、Miyoshi Hideaki、Atsumi Tatsuya、Ohba Yusuke
    • 雑誌名

      Journal of Diabetes Investigation

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1111/jdi.13800

    • 査読あり

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公開日: 2022-12-28  

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