我々はリンパ節転移の機序解明に焦点をおいた。リンパ節細網線維芽細胞のサブセットのうちリンパ節濾胞の最外層に局在し辺縁洞を裏打ちする辺縁細網細胞(MRC)に着目し、定常状態・前転移状態・転移後におけるMRCの遺伝子変化を RNA-seqによって解析した。その結果、転移前後における特徴的な遺伝子発現変化を認めたため遺伝子変化に着目し遺伝子欠損マウスの作製を試みた。候補遺伝子によってはリンパ節欠損の表現系があり転移実験の評価が困難であるため候補遺伝子のスクリーニングにウイルスによるリンパ節への遺伝子導入を計画したが、効率が悪く手法の改良を試みている。
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