喘息、慢性閉塞性肺疾患ではインフルエンザウイルス感染により呼吸器症状が急に悪化することが知られるが、その機序については明らかになっていない。 喘息患者から分離された一次小気道上皮細胞では、慢性閉塞性肺疾患患者、健常人由来の細胞と比較して、鳥型インフルエンザウイルス受容体の発現を促進するシアル酸転移酵素の遺伝子発現の上昇が認められた。細胞を分化させた小気道オルガノイドモデルにH1N1およびH5N1インフルエンザウイルス、新型コロナウイルスを感染させ、網羅的な遺伝子発現解析を行った結果、喘息とCOPD患者由来の小気道上皮細胞には、遺伝子発現パタンに異なる特徴があることが明らかになった。
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