生体時計を制御する時計遺伝子は免疫細胞の中でも発現しており、様々な免疫機能を制御している。そのため、生体時計の変容は免疫機能異常を生じさせる要因の一つであることが指摘されている。本研究では、腫瘍微小環境に浸潤したマクロファージ(turmo-associated macrophage: TAM)において、概日時計機構が変容することを見出した。TAMにおける概日時計機構の変容が、免疫チェックポイント阻害剤ICIの治療標的となっているProgrammed death receptor-1(PD-1)の発現リズムを制御し、ICIの治療効果に日内変動を生じさせることを明らかにした。
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