研究課題
若手研究
受容体型チロシンキナーゼ(RTK)は、様々ながん細胞において発現しているタンパク質であり、そのチロシンリン酸化を介した活性化ががんの悪性化を誘導することが知られている。これまでに、我々はRTKに属するEGFRやEphA2について解析を行っており、そのセリン・スレオニンリン酸化がこれまでに知られてきたチロシンリン酸化とは異なる機能を持つことを報告してきた。本研究では、がんの転移に関わるRTKのVEGFR3に注目し、VEGFR3のセリン・スレオニンリン酸化の重要性を明らかにした。
分子生物学
VEGFR3はがん転移の促進因子であるが、その制御機構や機能については未解明な部分が多い。本研究により、VEGFR3の新しい制御機構が明らかとなった。これは、VEGFR3の研究に新展開をもたらすだけでなく、がんの病態理解やがん分子標的治療への応用に貢献できると考えられる。