研究課題/領域番号 |
20K16351
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中川 紗紀 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (50781580)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 乳癌 / ITAFs / キャップ非依存性翻訳 |
研究実績の概要 |
令和2年度の研究実績として、研究に用いる細胞株や試薬、物品などの購入準備をはじめ、研究開始に向けた準備を進めている。 本研究ではヒト乳癌細胞株のほか、ノックダウンマウス、乳癌患者から採取した生検検体や手術検体を使用する予定である。学内での倫理審査を申請するとともに、患者から得た乳癌組織検体の提供を依頼する協力施設における倫理審査の準備を進めている。なお、東北大学病院において診断・治療を行なった乳癌患者の組織検体に関しては、検査・手術の際に研究利用に対する包括同意書への署名により標本提供の同意を得ている。 同時に、第二段階の研究で使用するヒト乳癌組織検体(東北大学病院病院と関連病院において診断・治療を行った症例を対象)の症例抽出と臨床病理学的データの収集を進めている。現時点でのヒト乳癌組織検体の使用予定症例数は、手術検体のFFPE組織200例(うち術前化学療法施行したもの100例)、凍結組織50例であるが、他施設からのデータ・標本収集は新型コロナウイルスの蔓延により困難な状況であり、状況によっては対象症例数の変更を検討する。 研究代表者は令和2年度より東北大学病院の関連病院に勤務しているが、新型コロナウイルス流行の影響もあり、実質的な研究の遂行は困難であった。特に、ノックアウトマウスを用いた実験は施設間の往来が制限される中では困難であり、倫理審査の承認を待ち、in vitroおよびとヒト乳癌組織検体を用いた実験を先行する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究代表者は令和2年3月より東北大学病院の関連施設に勤務している。同時期から新型コロナウイルスの蔓延により、勤務地と研究施設の往来が制限され、日常診療に専念せざるを得ず、令和2年度は研究の遂行が困難であった。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度は、令和2年度に予定していた第一段階の実験を遂行する。まずヒト乳癌細胞株を用いてのITAFsのタンパク質や遺伝子の発現状況を評価し、ITAFsが乳癌細胞に及ぼす影響や他因子との関連をin vitroにて 解明する。次に MDA-MB-231細胞株にITAFs遺伝子(PTBP1,STRBP)をpTRIPZ vectorを用いて遺伝子導入し 増殖能、浸潤能を検討する。 ノックダウンマウスを用いた実験を令和3年度に遂行することが困難な状況が想定されるため、第二段階で予定しているヒト乳癌組織検体を用いた研究を先行する。具体的にはヒト乳癌組織おけるITAFsの発現と、他因子(血管新生、腫瘍免疫、 ER、PgR、HER2等)・薬物治療効果・予後との関連を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度の残額については、研究進行状況の遅れに伴うものであり、試薬や物品、消耗品の購入費に残額が生じている。2021年度は前述の研究資材を購入するための費用が必要となる。
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