本研究の目的は、マウス骨軟部肉腫細胞から樹立した転移能の異なる転移株を用い、転移能と細胞骨格の関連に着目し、新たな転移抑制法を創成することであった。研究の方法は、細胞骨格について特に細胞運動の極性に注目し、微小管プラス端集積タンパクによる細胞運動の調整メカニズムを解析することを計画した。 2次元、3次元培養にて微小管阻害薬であるエリブリンにて細胞運動の指向性が低下していること、その原理としてAPCの局在の変化があることを確認した。次いでAPCをはじめとした微小管+端集積タンパクに注目し、そのノックアウト株、過剰発現株の作成を行ったが安定した細胞株の樹立ができなかった。
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