がん骨転移における骨破壊や破骨細胞活性におけるmiRNAの影響を検討した。in vitro, in vivoいずれにおいても、miRNA-16の過剰発現により、乳癌細胞における溶骨性因子の発現が上昇、また破骨細胞分化・活性が上昇し骨破壊が亢進した。miRNA-16は、乳癌骨転移による骨破壊を促進する可能性が考えられた。一方miRNA-133a・223の過剰発現により、乳癌細胞における溶骨性因子の発現が低下し、また破骨細胞分化・活性が低下し、骨破壊が抑制された。これらのmiRNAが、乳癌骨転移の溶骨性病変に対する、新たなバイオマーカーとして早期診断や治療標的として活用できる可能性が示唆された。
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