患者検体より樹立したBRAF V600E陽性未分化甲状腺がん細胞株を免疫不全マウスの皮下に移植し、皮下腫瘤を形成することを確認した。 BRAF阻害薬dabrafenibとMEK阻害薬trametinibをマウスに経口投与し、薬剤耐性誘導を試みた。未治療の皮下腫瘍と耐性皮下腫瘍よりRNAを抽出しRNA-seqを実施した。 ジーンオントロジー解析では、遺伝子発現変化を伴う遺伝子群についてMolecular function(MF)、Cellular component(CC)、Biological process(BP)の3つに分けた。 特に重要な物質は細胞外スペース(CCに分類)、サイトカイン活性(MFに分類)に見ら、この2つのカテゴリーに共通した遺伝子にWnt familyのWNT7Aがあり、耐性株では有意に発現が上昇していることが分かった。その他にも治療標的になる遺伝子、遺伝子変異についても現在検索中である。
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