研究課題/領域番号 |
20K16395
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
田代 晴子 帝京大学, 医学部, 准教授 (50433884)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | CAR-T / AML / CLL-1 |
研究実績の概要 |
前年度までに、レトロウイルスによるConstitutive signaling from an engineered IL-7 receptor (C7R)とCLL-1 CAR-TのDouble transductionによって、30%程度の共発現の細胞が得られるようになった。CLL-1 CAR-TとC7R/CLL-1 CAR-Tに、memory phenotypeに違いがないことを確認した。これらの細胞を用いて、serial co-culture (3日に1回同数の腫瘍細胞をT細胞に加える)を行ったところ、CLL-1 CAR-Tでは2回の腫瘍の再投入までしか腫瘍細胞をコントロールすることができなかったが、C7R/CLL-1 CAR-Tでは4-5回の新しい腫瘍の投入後も腫瘍細胞を殺し続けることができた。C7R/CLL-1 CAR-TのConditionではco-culture後もT細胞が増殖しており、これは、抗腫瘍効果の持続は、T細胞のPersistencyが良いためであると考えられた。次にToxicityを見るために臍帯血を用いてColony forming assayを行なった。先行の研究で、CLL-1 CAR-T単独では、造血幹細胞からのcolony形成を抑制しないことを確認していたが、C7R/CLL-1 CAR-Tでは有意にcolony形成を抑制してしまった。原因については、C7R/CLL-1 CAR-Tは培養の最後(14日後)にも、Methocult mediumの中にT細胞が存在しており、直接的な幹細胞への障害のほか、Growth factorの競合などが考えられ、検討中である。 CLL-1 CARとC7Rを1つのコンストラクトにした「CLL-1.BBz-2A-dCD34.C7R」を作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
in vitroの実験は概ね計画通りに進んでいるが、in vivoのための新しいコンストラクトの作成にやや時間を要し、開始が遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
in vivoは現在進行中であり、投与細胞数のtitrationを行なっている。至適投与量決定後、本試験に入る予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
in vivoの実験にやや遅れが生じたため、マウス購入費などが少なかった。
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