研究実績の概要 |
急性骨髄性白血病(AML)に対する、CAR-T(chimeric antigen receptor)細胞療法を開発中である。AMLに高発現するCLL-1を標的としたCAR-Tである、CLL-1 CAR-T細胞の抗腫瘍効果を増強させるため、恒常的IL-7シグナルを起こすコンストラクトC7Rとの共発現を行っている。前年度までにin vitroでの、C7Rを共発現させたCLL-1 CAR-T細胞の抗腫瘍効果の増強を確認できたため、in vivoでの抗腫瘍効果増強の確認に取り組んだ。過去の実験結果から、CLL-1CAR-T単独では、NSGマウスに50,000個のHL60を投与しその翌日に0.6MLNのT細胞を投与した際に、長期生存が確認されたため、CLL-1 CAR-T単独ではコントロールできないT細胞のdoseを投与する必要があったため、およそ10分の1の0.05MLNのT細胞の投与を行った。しかしこの量では腫瘍のコントロールはできなかった。そのためtitrationを行うこととしたが、in vivo イメージング用のIVISの故障で、実験の中断を余儀なくされた。現在tirationから再開しているところである。また、CLL-1CARとC7Rをそれぞれ別のプラスミドベクターを用いて遺伝子導入していたが、1つのプラスミドにクローニングすることに成功した。単一プラスミドを用いた場合ではおよそ60-80%の発現が確認でき、恒常的なpSTAT5の発現が確認できている。
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