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2020 年度 実施状況報告書

ニボルマブによる免疫関連有害事象発現リスク予測システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K16400
研究機関国立研究開発法人国立がん研究センター

研究代表者

宇田川 智野  国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 特任研究員 (20774160)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワードファーマコゲノミクス / ゲノムワイド関連解析 / 免疫関連有害事象
研究実績の概要

がん免疫療法は、免疫抑制機構の解除という非特異的な作用によるため、その結果として免疫関連有害事象(immune-related adverse event; irAE)と称される、ときに致死的な副作用が様々な臓器およびタイミングで出現することが報告されている。irAE出現の詳細なメカニズムは未だ解明されておらず、安全な免疫療法の提供および患者のQuality of lifeを向上させるためにも、免疫療法治療開始前にirAE出現リスクを予測するためのバイオマーカーを同定することが重要であると考えられる。本研究では、免疫チェックポイント阻害剤の一つであるニボルマブ治療におけるirAE出現を予測するための遺伝的マーカーを同定することを目的とする。
スクリーニングとして、ニボルマブ治療中にirAEが出現した315症例(ケース)と出現しなかった86症例(コントロール)のgermline DNAサンプルを用いてゲノムワイド関連解析を行った。解析対象となった約36万のsingle nucleotide polymorphisms (SNPs)のうち、507 SNPsについて、新たなケース205症例とコントロール16症例を用いて追試を行い、irAE出現との関連が示唆されるSNPsを同定した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

令和2年度に予定していた通り、401名のニボルマブ治療を受けた患者の全ゲノム領域にわたる遺伝子多型と免疫関連有害事象発現との関連解析を行い、irAE出現と関連が示唆される遺伝子多型を見出した。さらに、新たな221名の患者を用いて追試を行い、irAE出現予測マーカーとなりうる遺伝子多型を同定した。

今後の研究の推進方策

有害事象の種類ごとにより詳細な解析を行い、特異的なマーカーSNPの探索を行う。また、論文化にあたり必要な追加実験、解析を実施する。

次年度使用額が生じた理由

残余消耗品があった他、解析費用の一部は他財源より支出したため、解析にかかる経費が想定より少なかった。また、学会参加を控えたため。

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公開日: 2021-12-27  

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