がん免疫療法は、免疫抑制機構の解除という非特異的な作用によるため、その結果として免疫関連有害事象(immune-related adverse event; irAE)と称される、ときに致死的な副作用が様々な臓器およびタイミングで出現することが報告されている。irAE出現の詳細なメカニズムは未だ解明されておらず、安全な免疫療法の提供および患者のQuality of lifeを向上させるためにも、免疫療法治療開始前にirAE出現リスクを予測するためのバイオマーカーを同定することが重要であると考えられる。本研究では、免疫チェックポイント阻害剤の一つであるニボルマブ治療におけるirAE出現を予測するための遺伝的マーカーを同定することを目的とする。 622検体を用いて行ったケース・コンロトール解析より、irAE出現との関連が示唆されるSNPsおよびニボルマブによる甲状腺機能低下症との関連が示唆されるSNPを同定し論文にて報告した。
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