放射線治療後の骨障害リスク予測として、これまでに明らかになっていなかった重粒子線治療後の骨盤骨の骨障害のリスクを評価した。Grade1以上の晩期骨障害(画像検査で判明する骨障害)は22.3%、Grade2以上の晩期骨障害(症状のある骨障害)は8.3%で見られることが分かった。これは、標準的な放射線治療と比較すると同等あるいはやや少ない頻度であった。 さらに、重粒子線治療の線質が、骨障害に影響しているかを解析したところ、線質そのものは影響していない可能性が示唆された。一方、50歳以上の患者、あるいは喫煙中の患者においては、骨折のリスクが高まることが示唆された。研究成果の証明のため基礎研究を継続中。
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