今後の研究の推進方策 |
抗PD-L1 scFvならびPD-1の細胞外領域のPD-1/PD-L1結合阻害、および殺細胞効果の検討: In vitroでPD-L1発現細胞と活性化T細胞を共培養し、そこにC-REVαPD-L1-PD-1(1-239)感染細胞の培養上清を加え培養する。FACSを用いて活性化T細胞を検出し、抗PD-L1 scFvならびPD-1の細胞外領域のPD-1/PD-L1結合阻害活性を調べる。さらに、C-REVまたはC-REVαPD-L1-PD-1(1-239)を1, 0.1, 0.01 MOIでSCC7細胞に感染させ、経時的に培養上清中のウイルス力価を測定し、ウイルス増殖能を調べる。また、SCC7細胞を96 well plateに播き、C-REVまたはC-REVαPD-L1-PD-1(1-239)を1, 0.1, 0.01 MOIで感染させ、経時的にMTT assayにより細胞の生存率を調べ、殺細胞能力を確認する。 In vivoでの抗腫瘍効果を調べるために、マウス扁平上皮癌細胞株SCC7をマウス皮下に2つ移植する。7日後、一方の腫瘍にMock (PBS)、C-REVαPD-L1-PD-1(1-239)、または親株C-REVを腫瘍内に注射する(3日おきに3回)。継時的に腫瘍サイズとマウス体重を測定し、治療効果を明らかにする。 抗腫瘍効果発現機序解析として、T細胞、癌随伴マクロファージ、樹状細胞(DC)ならびに免疫抑制性機能を有する骨髄由来抑制細胞の腫瘍への浸潤を調べ、腫瘍環境の変化を確認する。
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