研究実績の概要 |
令和3年度までにヒト近位尿細管HK2細胞で融合TFE3(PRCC-TFE3)のドキシサイクリン依存的発現誘導細胞株を作製し、PRCC-TFE3が恒常活性型の転写因子として働き、標的遺伝子の発現を亢進させることを見出し報告してきた。また、PRCC-TFE3がTRPM3とmiR-204-5pの発現を誘導していることが示唆された。さらに腎細胞癌の約80%を占める淡明細胞型腎細胞癌においてAutophagyによるがん細胞増殖の獲得にTRPM3とmiR204の関与が報告されている。これらの一部についてPRCC-TFE3転座型腎細胞癌患者由来株(UOK120,124 )でも同様の現象が起こっていた。そこでCRISPR/Cas9システムによりPRCC-TFE3転座型腎細胞癌患者由来株(UOK120,124 )でTFE3のKO株を作成し、PRCC -TFE3によるTRPM3とmiR204を介したAutophagyの制御について検証を行なっている。
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