本邦は先進国で唯一のHTLV-1感染流行国で、ATLL等の関連疾患の研究や治療法開発にて世界をリードしてきた。成果としてモガムリズマブをはじめ多くの日本発の製剤が開発されたが、未だ治癒をもたらす治療法は確立していない。我々の開発したCART細胞は、従来法にない患者の治癒をもたらすもので、多くのATLL患者が恩恵を得られるとともに、本邦の国策ともいえるATLL研究に大きな影響を与えるものである。また、これまで、B細胞性血液腫瘍に対し効果が示されてきたCART細胞療法の対象を、T細胞性腫瘍に拡大するもので、免疫細胞療法開発の面でも意義が大きい。
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