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2020 年度 実施状況報告書

ストリオソーム神経細胞選択的な遺伝子操作マウスを用いた神経変性疾患の病態機序解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K16494
研究機関京都大学

研究代表者

奥宮 太郎  京都大学, 医学研究科, 助教 (60868256)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードストリオソーム / 線条体 / μオピオイド受容体 / アデノ随伴ウイルスベクター / DREADDs / 運動異常症 / マトリックス / MOR-CreER
研究実績の概要

線条体は大脳基底核の主要な入力核であり、哺乳類では島状に分布するストリオソーム区画とその周囲のマトリックス区画で構成される。運動異常症をきたす各種神経変性疾患において、線条体ストリオソーム構造における神経細胞死や機能異常が報告されている。ストリオソームの異常と運動症状発症機序の解明には、動物モデルを用いたストリオソーム選択的な遺伝子操作が強力な手段となる。しかし、ストリオソームは線条体に迷路のように入り組んだ構造をとるため、選択的な遺伝子導入は従来困難であった。この問題を解決するため、研究代表者らは、ストリオソーム神経細胞に選択的なCre組換えをタモキシフェン投与下で誘導できるMOR-CreERマウスを作製した。本研究の目的は、このMOR-CreERマウスを用いて、ストリオソーム神経細胞選択的な遺伝子操作を行ったマウスモデルを作製し線条体ストリオソーム異常による運動異常症の発現機序を解明することである。
本年度は、まずMOR-CreERマウスを動物実験施設へSPF化して繁殖させ、行動実験装置および解析ソフトウェアを導入した。次にMOR-CreERマウス線条体に、Cre依存的にDesigner Receptors Exclusively Activated by Designer Drug(DREADDs)を発現するアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターを局所投与し神経活動操作を加え、探索的に行動解析を行った。また、AAVベクターにより標識される神経細胞の形態学的解析を行い、AAV投与条件について検討を行った。このように、次年度の研究推進に必要な実験系の構築を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

次年度以降の研究推進に必要な実験系の構築が実施できたため。

今後の研究の推進方策

本年度行った探索的な解析結果をもとに、MOR-CreERマウスとCre依存的AAVベクターを用いてストリオソーム区画選択的な神経活動操作・病因タンパク質導入等を行い、運動異常などの表現系の解析をすすめる。

次年度使用額が生じた理由

一部試薬の納品に遅れが生じたため若干の未使用額が発生した。次年度に納入を予定している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Generation of an inducible Cre mouse line MOR-CreER to study mu opioid receptor-expressing neurons2021

    • 著者名/発表者名
      奥宮 太郎, 日置 寛之, 西村 知華, 矢和多 智, 今吉 格, 影山 龍一郎, 髙橋 良輔, 渡邉 大
    • 学会等名
      第62回日本神経学会学術大会

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公開日: 2021-12-27  

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