研究課題/領域番号 |
20K16500
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
小泉 崇 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50867455)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 高血圧性脳血管障害 / 血管周囲マクロファージ / 血管周囲ミクログリア |
研究実績の概要 |
血管性認知症の一要因に脳小血管病があり、その発症の原因として高血圧の存在が疫学的には証明されている。しかしその発症メカニズムには不明な点が残されている。本研究では血管周囲マクロファージとミクログリアという脳内炎症担当細胞に着目し、活性化したこれらの細胞が高血圧に伴う脳小血管構造破綻に関与している事を明らかにする事を目的としている。本年度は高血圧モデル動物脳からtoral RNAを抽出し、血管内皮細胞と脳内免疫担当細胞との間で想定される分子を中心に血圧上昇過程での経時的変化をreal-time PCRを用いて分析した。その中で変化が得られた分子に対してその発現部位を組織学的に評価した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ感染症拡大予防のため人的往来に制限を受け、実験実施の時間が減少した事による。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は血管内皮細胞と脳内免疫担当細胞との間で想定される分子を中心に解析を行ったが、続いてmicroarray解析を行い網羅的に評価を進める。更にミクログリアを薬理学的に除去することでミクログリアが関与しているシグナル系の同定を行う。上記の実験で得られた結果をもとにシグナル系を抑制または活性化させることで脳小血管破綻が抑制されることを確認する。以上を次年度の中心課題と位置付けている。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度は研究実施の時間的制限もあり、実施できた内容に限りがあった為今年度の使用見込み額との間に差が生じた。次年度は新規実験機器の購入やMicroarray解析を予定しており、生じた差額分をこの費用として使用する。
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