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2023 年度 実績報告書

脊髄離断モデルラットに対する骨髄間葉系幹細胞シート移植における移植時期の検討

研究課題

研究課題/領域番号 20K16501
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

増田 佳亮  奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (60790376)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード脊髄再生 / 脊髄離断モデル / 骨髄間葉系幹細胞 / 細胞シート
研究実績の概要

新型コロナウイルス感染拡大の影響により実験の進行に大幅な遅れを認めた。
予備実験の内容としては、脊髄離断モデルラットに対する急性期のスキャホールドフリーBMSCシートの移植による軸索再生、グリア瘢痕形成を評価した。
方法として、7週齢F344ラット両側大腿骨から骨髄を採取し、過去の報告に準じてBMSCシートを作成した。F344ラットのT10高位の脊髄を完全に離断し1.5mmの欠損部を作成した。BMSCシート移植群、離断のみの群、の2群間で、術後7日、10日、14日での組織学的評価(Tuj1-GFAP, CD11b-GFAP, CD206, Iba1)を行った。
結果として、両群共に損傷部位でのTuj1陽性軸索を認めず、急性期において移植部位での軸索再生を認めないことが分かった。CD11b陽性マクロファージは断端部に集簇していたが、マクロファージの数は両群間で有意差を認めなかった。GFAP陽性反応性アストロサイトはマクロファージの周囲を取り囲むように存在していた。BMSCシート移植群でCD206陽性マクロファージが断端部に優位に集簇していた。Iba1陽性マクロファージの断端部への集簇は両群間で有意差を認めなかった。
本研究では、過去の報告と同様にCD11b陽性マクロファージが脊髄断端に集簇し、GFAP陽性アストロサイトがマクロファージを取り囲んでいた。圧迫型の脊髄損傷と同様に離断型の脊髄損傷でも急性期の炎症、抗炎症反応が起こっていたと考えられる。BMSCシート移植群においてCD206陽性のM2マクロファージが断端部に早期に集簇しており、BMSCシートが急性期の抗炎症反応を促進させる可能性が示唆された。
現在上記の内容に関して論文作成中である。

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公開日: 2024-12-25  

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