新型コロナウイルス感染拡大の影響により実験の進行に大幅な遅れを認めた。 予備実験の内容としては、脊髄離断モデルラットに対する急性期の骨髄間葉系細胞(BMSC)シートの移植による軸索再生、グリア瘢痕形成を評価した。 過去の報告と同様にCD11b陽性マクロファージが脊髄断端に集簇し、GFAP陽性アストロサイトがマクロファージを取り囲んでいた。圧迫型の脊髄損傷と同様に離断型の脊髄損傷でも急性期の炎症、抗炎症反応が起こっていたと考えられる。BMSCシート移植群においてCD206陽性のM2マクロファージが断端部に早期に集簇しており、BMSCシートが急性期の抗炎症反応を促進させる可能性が示唆された。
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