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2021 年度 実施状況報告書

マイクロ流路回路搭載ウェアラブルデバイスによる血中乳酸モニタリング法の新規開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K16516
研究機関岐阜大学

研究代表者

渡邉 崇量  岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (30509435)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード汗中乳酸 / ウェアラブルデバイス
研究実績の概要

2020年度は乳酸測定ウェアラブルデバイスの改良を行った。新たなデバイスが運動中に適切な有酸素運動の運動強度を提供できるシステムか否かを検証するために、心肺運動負荷検査による呼気ガス分析、運動中の乳酸値の測定などを用いて、乳酸測定ウェアラブルデバイスによる有酸素運動限界の通知の妥当性を評価した。
被験者に本デバイスを装着したうえで、心肺運動負荷検査及び血中乳酸値測定を行った結果、本デバイスによる乳酸値の上昇による嫌気性代謝閾値の通知タイミングは、運動中の呼気ガス分析により決定される嫌気性代謝閾値のタイミングと良好な相関を有することが確認された。また、血中乳酸値とも良好な相関が得られることが示唆された。
引き続き心血管疾患を有する患者を対象に検証した結果、同様に本デバイスによる乳酸値の上昇による嫌気性代謝閾値の通知タイミングは、運動中の呼気ガス分析により決定される嫌気性代謝閾値のタイミングと良好な相関を有することが確認された。しかし、心疾患患者は一般に運動療法において発汗が乏しいことが多いため、未だ本デバイスでは十分とは言えない。
そこで2021年度は、さらに発汗量が少ない場合における検討を行った。前提として、発汗が少ない場合においても汗中乳酸の濃度に変化があるかどうかについては過去に全く報告がないため、この点について検討を行っている。また、他に臨床的に意義のあるバイオマーカーがないかどうかも検討している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

昨年度、論文報告を行ったが、それに伴い生じた新たな課題について検討を開始しているため。
具体的には発汗を認めない場合における皮膚からの乳酸分泌の有無についての再検討が必要である。

今後の研究の推進方策

引き続き発汗が乏しい心疾患患者における、汗中のバイオマーカーについての検討を行う必要がある。
発汗を認めない場合における皮膚からの乳酸分泌の有無についての再検討が必要であり、汗量計を用いた発汗量測定や、他の測定方法を用いた再検討を要する。

次年度使用額が生じた理由

COVID-19感染拡大の影響で旅費を使用しなかった。次年度以降に学会などの出張費などに使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] A novel device for detecting anaerobic threshold using sweat lactate during exercise2021

    • 著者名/発表者名
      Seki Yuta、Nakashima Daisuke、Shiraishi Yasuyuki、Ryuzaki Toshinobu、Ikura Hidehiko、Miura Kotaro、Suzuki Masato、Watanabe Takatomo、Nagura Takeo、Matsumato Morio、Nakamura Masaya、Sato Kazuki、Fukuda Keiichi、Katsumata Yoshinori
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 11 ページ: 4929

    • DOI

      10.1038/s41598-021-84381-9

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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