65歳以上の地域高齢住民1,189名を対象者とし、糖尿病や血糖関連指標と脳部位別の灰白質容積との関連およびvoxel based morphometry(VBM)を用いた脳灰白質萎縮パターンとの関連を検討した。多変量解析の結果、非糖尿病者と比べ糖尿病者では、前頭葉、側頭葉、島、深部灰白質、小脳の灰白質容積が有意に小さかった。VBM解析の結果、糖負荷2時間後の血糖値の上昇は、両側の上・中・下側頭回、両側の側頭極、両側の島、左頭頂弁蓋部、右下前頭弁蓋部、右視床の灰白質萎縮と有意に関連した。一方、空腹時血糖値と灰白質萎縮との間には明らかな関連はみられなかった。
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