ウェルナー症候群(WS)モデルとして新規に作出したWrn/Recql5 2重欠損マウスはWSと同様の高インスリン血症を伴う脂質代謝異常を呈することを明らかにした。内臓脂肪組織では脂質代謝関連に加えて老化関連遺伝子発現も増加し、老化細胞の蓄積も捉えた。老化細胞の除去は欠損マウスの脂質代謝異常を改善した。以上から、WRNとRECQL5の2重欠損は老化細胞の蓄積を起因とする脂質代謝異常を引き起こすことが示唆された。またWSの特徴であるサルコペニア肥満における脂質代謝異常と骨格筋制御の関連も見いだされ、さらなる研究が必要である。
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