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2021 年度 実施状況報告書

神経性やせ症に対するシンバイオティクス投与の有効性評価:ランダム化比較試験

研究課題

研究課題/領域番号 20K16552
研究機関九州大学

研究代表者

波夛 伴和  九州大学, 大学病院, 助教 (10535983)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード神経性やせ症 / 腸内細菌 / シンバイオティクス / 尿毒症毒素 / メタボローム解析
研究実績の概要

神経性やせ症(Anorexia nervosa; AN)患者では、dysbiosisと呼ばれる腸内細菌叢の異常が生じており、体重増加不良や精神症状に関与することが示唆されている。本研究の目的は、シンバイオティクス投与によりAN患者のdysbiosisを是正することにより得られる効果を科学的に検証することである。
令和2年度は、研究倫理審査委員会に本研究を申請し、承認を得た。予備実験として、AN患者を対象にシンバイオティクスの投与を開始し、令和3年度初頭には、予定していた対象人数(10名)に到達した。シンバイオティクス投与に伴う有害事象の発生は認めなかった。シンバイオティクス投与期間前後における、腸内細菌の総数・個別の腸内細菌の数・菌叢の多様性・各種有機酸の変化について各種傾向を認めている。また、投与期間における累積エネルギー摂取量あたりの体重増加量を“摂食効率”として算出し、シンバイオティクスを投与しなかった患者10名と比較した。その結果、シンバイオティクスを投与した患者で“摂食効率”が高い、つまり累積エネルギー摂取量あたりの体重増加量が大きい傾向がみられた。
本研究の主題である「プラセボ投与を対照とするランダム化比較試験」に必要なサンプル数を、シンバイオティクスを投与しなかった患者10名と今回予備実験の対象とした10名の“摂食効率”の差と標準偏差から算出した(脱落を考慮して各群18名)。令和3年度より、ランダム化比較試験を開始している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

理由
令和3年度初頭に有害事象なく予備実験を終え、研究における課題も解決した。令和3年度には本実験を開始しており、ほぼ予定通り進展している。

今後の研究の推進方策

令和4年度には、本実験の症例数を増やし、国内外の学会・研究会で中間報告を行う予定である。学会・研究会を通じて、本研究分野の最新情報を収集し、研究者間で討議を重ねることで研究成果を検証していく。

次年度使用額が生じた理由

主に、本実験に必要な物品購入、各種サンプルの解析費用に使用するため。

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公開日: 2022-12-28  

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