研究課題/領域番号 |
20K16555
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
森 賢人 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (80791152)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 心臓再同期療法 |
研究実績の概要 |
本研究は重症心不全の予後改善のために心臓再同期療法の奏効率に関わるメカニズムの解明、それによる奏効率向上を目的としている。心臓再同期療法とは、心室内伝導障害を伴う左室機能低下症例において左室・右室の両心室ペーシングを行うことで循環動態を改善させる治療であり、すでに有効性が証明されている。しかし心臓再同期療法によって心不全が改善する患者は導入された患者のうち約7割にとどまっている。電気生理学的検査をもちいた心臓内の最適なペーシング部位・様式の検討を行うことで、最適な興奮伝播パターンと血行動態改善との関係を明らかにする。 この目的のために、3Dマッピングシステムを用いた電気生理学的検査による心臓内の興奮伝播パターンと臨床的状態の変化について解析を行う。心室再同期療法症例の最適化の際に通常行われる血行動態の評価を行うと同時に、三次元マッピングシステムをもちいて心臓内電気興奮伝搬を評価する。 過去に本学内の特別研究奨励費にて1例の解析を行っており、その際の研究計画に準じた研究計画内容であるが、科学研究費補助金を用いた研究を行うにあたって研究計画の改訂、倫理審査委員会における再審査が必要となった。 2020年度においては研究の準備段階としての病院内における倫理審査委員会において承認を得た。その後2020年度内では研究対象となる症例を得られず、実際の解析を行うことはできなかった。今後研究対象となる症例において解析を行っていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
過去に本学内の特別研究奨励費にて1例の解析を行っており、その際の研究計画に準じた研究計画内容であるが、科学研究費補助金を用いた研究を行うにあたって研究計画の改訂、倫理審査委員会における再審査が必要となった。 新たに研究計画を策定し倫理審査は終了したが、その後年度内に研究対象となる症例が得られなかった。
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今後の研究の推進方策 |
倫理審査は終了しており、今後研究対象となる症例において解析を行っていく。 繰り越した2020年度予算および2021年度予算を用いて必要物品を購入する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度は倫理審査終了後年度内に研究対象症例を得られなかったため物品費未使用となっている。次年度以降に本研究において用いるPENTARAYカテーテルおよびCARTO3専用ロケーションパッチの購入代金に充てる。年度内に得られる対象症例数は具体的には不明だが、今後購入物品の価格改定によって高額となってしまうため、価格改定前に2020年度助成金および2021年度助成金によって購入可能な分量を2021年度に購入する。
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