研究課題
【研究の目的】AYA世代のがん患者には様々なアンメットニーズが存在しており、このことが適切な医療や支援が提供できないことに大きく関連していることが示唆されている。AYA世代のがん患者のアンメットニーズに対応するためには 早期に個別のニーズを把握し、多職種で対応する必要がある。そこで、AYA世代のがん患者のニーズを把握するためのスクリーニング法を開発することが早期からの症状緩和と心理社会的支援に有用と考えた。本研究は、国内のAYA世代のがん患者を対象としたスクリーニング法を開発することが目的である。国内ではAYA世代のがん患者を対象とした支援体制は確立されていないため、スクリーニング法を開発することでスクリーニング後のアンメットニーズのトリアージ体制を構築し、国内のAYA世代がん患者が抱える特有の課題への早期からの対応や症状緩和を含む適切な医療や心理社会的支援の提供に役立てることが可能となる。【研究実施計画】2020年度:1. 国内のAYA世代がん患者を対象とした半構造化面接調査および開発したスクリーニングツールの実施可能性試験、2. 開発したスクリーニングツールの実施可能性試験2021年度:早期症状緩和と心理社会的支援に関するスクリーニング法の開発…実施可能性試験の結果について、日常的にAYA世代のがん患者を診療している多職種の専門家およびAYA世代のがん経験者で検討する。それを基に国内への普及実装を行うべくスクリーニング法を開発し、結果を論文にまとめて公表する。【2022年度に実施した研究成果】2021年度までに開発したスクリーニング法に関する研究成果を論文にまとめ、査読付きの国際雑誌に投稿した。研究成果に関する論文がPalliative and Supportive Careに掲載されている。
2: おおむね順調に進展している
研究成果に関する論文が、緩和支持領域の査読付き国際雑誌であるPalliative and Supportive Careに掲載されているから。
今後は、引き続き国内外の学会で研究成果に関する発表を行っていく方針である。
論文が掲載されるまでに時間がかかり、学会での発表を行う機会が少なかったため。次年度は学会発表を行う際の費用に研究費を使用する予定である。
すべて 2023 2022
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (4件)
Supportive Care in Cancer
巻: 31 ページ: -
10.1007/s00520-023-07596-8
10.1007/s00520-023-07708-4
事例に学ぶ AYA世代のがん サポーティブケア・緩和ケア
巻: - ページ: 232~234
がん患者の呼吸困難・痛み・精神症状を診るロジック
巻: - ページ: 16
Journal of Adolescent and Young Adult Oncology
巻: - ページ: -
Palliative and Supportive Care
巻: - ページ: 1~11
10.1017/s147895152200092x