研究課題/領域番号 |
20K16575
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
十河 正弥 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (90704784)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | コネクトーム / グラフ理論 / 高次脳機能 / 皮質皮質間誘発電位 |
研究成果の概要 |
頭蓋内電極を使用して、皮質間結合を有向性に評価する電気的線維追跡法であるcortico-cortical evoked potential (CCEP)により電気生理的コネ クトームを作成し、皮質の有する高次脳機能や、てんかん発作関連部位におけるネットワーク構造の特徴を明らかにすることを目標とした。成果 としては高次の機能野と一次の運動感覚野のoutbound/inboundの特徴の違いを示し、また発作焦点では遅い潜時の誘発電位の振幅が変容している可能性を示した。発作焦点においては側頭葉では誘発電位の振幅が大きくなることを示した 。 論文としては内側頭頂葉における電気的結合性の差異を示した。
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自由記述の分野 |
脳神経内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳機能、脳疾患において脳内のネットワーク構造は非常に重要であるが、臨床現場で脳のネットワーク構造の情報が治療に活用されることは少ない。本研究では難治てんかん患者で術前精査目的に頭蓋内電極を留置した症例において皮質皮質間誘発電位を用いて電気生理学的ネットワークを作成し、脳内ネットワークの構造と正常脳機能、てんかんの関連を解析した。結果、高次機能野ではネットワーク内の入出力数が低次の領域では異なること、また発作焦点では入出力強度が変容しやすいことを示した。本研究は脳のネットワークとしての理解を進め、ネットワークの観点からの発作焦点や高次機能野の同定、外科的手術における機能部位の温存に有用と考える。
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