研究課題
本研究では、パーキンソン病における黒質ドパミン神経細胞の脆弱性を明らかにするために、エネルギー産生において主要な役割を果たすミトコンドリア内での酵素や膜タンパクの機能異常について明らかにする。パーキンソン病患者剖検脳切片においてピルビン酸脱水素酵素複合体の主要な分子であるPyruvate dehydrogenase α(PDHA) 、Pyruvate dehydrogenaseβ(PDHB)、Pyruvate Dehydrogenase Complex Component X(PDHX)、Pyruvate dehydrogenase phosphatase (PDP)、Pyruvate Dehydrogenase Kinase (PDK) やミトコンドリア膜タンパクの一種であるVesicle-associated membrane protein-associated protein B(VAPB)の免疫染色を行った。また、パーキンソン病類縁疾患である多系統萎縮症モデルマウスの凍結脳幹組織を用いて、ピルビン酸脱水素酵素の発現をウエスタンブロット解析を行った。これらの結果の詳細については未発表データのため、本報告書での報告を控えるが、それぞれ本研究課題の遂行に重要な結果あるいは、次につながるようなデータが得られた。これらの結果をもとに、最終年度では課題の遂行を達成することを目指したい。
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Journal of neuropathology and experimental neurology
巻: 81 ページ: 271-281
10.1093/jnen/nlac015