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2021 年度 実施状況報告書

POEMS症候群におけるサイトカインプロファイル解析と臓器特異的治療点の探索

研究課題

研究課題/領域番号 20K16594
研究機関千葉大学

研究代表者

水地 智基  千葉大学, 医学部附属病院, 医員 (70788653)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードPOEMS症候群 / 形質細胞 / 血管内皮増殖因子 / サイトカイン / 免疫調整薬 / プロテアソーム阻害薬
研究実績の概要

POEMS(クロウ・深瀬症)症候群は形質細胞の単クローン性増殖を基盤に、多発神経炎、臓器腫大、浮腫・胸腹水貯留等の全身症状を呈する希少難治性疾患である。その病態には、血管内皮増殖因子や複数の炎症性サイトカインが複雑に関与していると考えられている。多くの症例では、骨髄腫治療薬で治療することで寛解を得ることが出来るが、一部の症例では、亜急性に進行する全身性浮腫および大量胸腹水貯留(capillary leak syndrome)や重症肺高血圧を合併し、治療が奏功する前に呼吸不全や循環不全を生じ致死的な転帰をたどる。軽症例~重症例まで臨床経過は様々であり、その多様性は症例ごとのサイトカインプロファイルの違いに基づくと推定される。本研究の目的は、POEMS症候群における特定のサイトカインと特定の臨床症状(臓器障害)との関連を明らかにすることである。特に、重篤な合併症を呈する症例におけるサイトカインプロファイルを解明することで、重症例に対する新規治療作用点を探索することを目指している。
今年度は、POEMS症候群事自験140例の臨床情報収集を行い、重症度、治療内容、予後についてまとめた。また、POEMS症候群および健常者の血清検体収集が完了した。次年度でサイトカイン測定を行う、収集した臨床情報とともに解析する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

POEMS症候群患者の治療前および治療後血清検体、健常コントロールの血清検体の収集が完了した。サイトカイン測定キットの購入を順次進めている。

今後の研究の推進方策

POEMS症候群100例、健常者20例の血清検体が確保できているため、サイトカイン測定キットを購入し、一斉にサイトカインの測定を実施する。測定結果とPOEMS症候群の臨床データを照合し解析を行う。研究資金に余裕がある場合は、神経障害のバイオマーカーである血清ニューロフィラメント軽鎖濃度の測定も実施する予定である。

次年度使用額が生じた理由

健常者の血清検体収集に時間を要したため、サイトカイン測定キットの購入が遅れた。次年度は主にサイトカイン測定キットの追加購入に助成金を使用する。また、使用額に余裕がある場合は、ニューロフィラメント軽鎖測定での使用を検討している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] Induction therapy for POEMS syndrome: A comparison study of thalidomide, lenalidomide and bortezomib2021

    • 著者名/発表者名
      Tomoki Suichi, Sonoko Misawa, Yukari Sekiguchi, Kazumoto Shibuya, Atsuko Tsuneyama, Yo-ichi Suzuki, Keigo Nakamura, Hiroki Kano, Satoshi Kuwabara
    • 学会等名
      第61回日本神経学会学術大会
  • [学会発表] POEMS syndrome2021

    • 著者名/発表者名
      Tomoki Suichi
    • 学会等名
      The 1st International Symposium on Castleman Disease
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] POEMS症候群に対するイキサゾミブ・レナリドミド・デキサメタゾン療法2021

    • 著者名/発表者名
      水地智基、三澤園子、渋谷和幹、関口縁、中村圭吾、狩野裕樹、青墳佑弥、大谷亮、諸岡茉里恵、桑原聡
    • 学会等名
      第39回日本神経治療学会学術集会

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公開日: 2022-12-28  

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