研究課題
統合失調症と自閉スペクトラム症の患者を対象として、MEGを用いて多感覚統合の異常を検討することとしていたが、コロナ禍によりMEGを有する施設(中部療護センター)の利用が制限され、患者のリクルートが当初の計画通り進まなかった。一方、生理学研究所のMEGを用いて、健常者を対象とした神経生理的研究を進めている。触覚の感覚記憶についての研究を行い、初めて側性による触覚記憶の影響と、触覚記憶が影響する脳領域を特定した。2020年12月、国際誌に掲載された。また、精神疾患における聴性定常反応(ASSR)の研究についてまとめ、2021年3月、国際誌に掲載された。さらに基礎研究として、40-Hz ASSRの駆動中に、30 Hz周辺のオシレーションが抑制されることを発見し、現在投稿準備中である。
3: やや遅れている
統合失調症と自閉スペクトラム症の患者を対象として、他施設(中部療護センター)でのMEG実験への参加を募っているが、コロナ禍により施設の利用が制限され、リクルートが遅れている。
臨床研究についてはコロナ禍が続いているため、進捗の目途が立っていないが、基礎研究は順調に進んでいる。状況を見ながら両者とも進めていきたい。
コロナ禍により、患者のリクルートが進んでおらず、それに伴う謝礼の支払い等が当初の想定より少ない。次年度は増える見込みである。
すべて 2021 2020
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)
Front Psychiatry
巻: 12 ページ: 644541
10.3389/fpsyt.2021.644541
Hum Brain Mapp
巻: 41 ページ: 4892-4900
10.1002/hbm.25165