本研究が開始した時点で、新型コロナウイルス感染症の流行が始まり、研究施設の利用が制限され、患者に対する実験を行うことが困難になった。そのため、研究内容を変更せざるを得なくなった。そこで研究代表者は、これまで研究を行っていた生理学研究所のMEGを利用して、健常者の神経生理学的研究を行った。特に、神経振動(オシレーション)に興味を持ち、40Hzのオシレーションが活性化しているときに、約20-30Hz(β~低γ周波数帯)のオシレーションが抑制されることを明らかにした。同様の所見は、オシレーションの高調波の特性を利用した別の研究でも明らかにされた。研究期間中、筆頭著者として4本の国際誌に掲載された。
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