研究課題
北海道大学病院精神科神経科に通院もしくは入院中の躁うつ病および大うつ病の患者さんを対象とし、頭部MRIの撮像と同時に、対象患者の年齢、性別、発症時の年齢、罹病期間、使用中の向精神薬を調査した。双極性障害および大うつ病性障害の診断は、Diagnostic and Statistical Manual of mental disorders、 fifth edition(DSM-5)に基づいて確認した。また、双極性障害および大うつ病性障害の臨床症状はハミルトンうつ病評価尺度およびヤング躁病評価尺度を用い全ての項目を評価した。MRI 撮像はPhilips 社の3 テスラのMRI 装置であるAchieva TX)とSENSE-head-32 coil を用い、白質の評価のため拡散尖度画像を撮像し、同時に解析に必要なT1強調画像を撮像した。DKI データはDiffusional Kurtosis Estimator version 2.6.0 を使用して抽出を行い、その後T1 強調画像をStatistical Parametric Mapping version 12により分割化した。その後、T1強調画像をテンプレートに正規化し、その変換指標を拡散尖度画像に適応した。現時点で躁うつ病 20名、大うつ病性障害 20名のリクルートが終了した。症例数が予定していたサンプル数は概ね達成したが、引き続きリクルートをすすめていく予定である。また、共同研究の論文が「Microstructural Alterations in Bipolar and Major Depressive Disorders: A Diffusion Kurtosis Imaging Study.」のタイトルでJournal of magnetic resonance imagingにアクセプトされた。
2: おおむね順調に進展している
COVID-19の影響からリクルートが滞っていたが、近日は比較的順調に症例の集積が行えている。引き続きリクルート方法を工夫して、症例数の確保を行う予定である。
当院通院中の患者さんを中心にリクルートをすすめていく。
COVID-19による影響のため、海外などへの旅費費用が予定していたものより少額で学会参加が可能となっているが、次年度以降は状況を見ながら研究成果の発表を海外でも考慮していく。
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Seminars in Arthritis and Rheumatism
巻: 55 ページ: 151994~151994
10.1016/J.SEMARTHRIT.2022.151994