• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 研究成果報告書

D-セリンーAMPA受容体相互作用の分子機構解明と統合失調症治療法開発への応用

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 20K16655
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分52030:精神神経科学関連
研究機関昭和大学

研究代表者

海野 真一  昭和大学, 医学部, 兼任講師 (00735855)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード統合失調症 / D-セリン / AMPA受容体 / NMDA受容体
研究成果の概要

D-セリンーAMPA受容体相互作用の分子細胞機構を解析するため、免疫組織化学法により、未解明のD-セリンの細胞局在を調べ、大脳皮質灰白質および海馬歯状回では神経細胞体マーカーNeuNやオリゴデンドログリアマーカーCNPaseと、大脳皮質白質ではCNPaseと、共存することを明らかにした。この所見はD-セリンが前脳部において神経細胞体、傍神経および束間オリゴデンドログリアに含有され、AMPA受容体による制御を受ける可能性を示唆している。一方、統合失調症死後脳前頭葉皮質におけるAMPA受容体サブユニット遺伝子のGRIA1~GRIA4のmRNA発現には対照群と有意な差異は認められなかった。

自由記述の分野

精神医学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究者は、統合失調症における既存の治療薬に反応性・抵抗性双方の症状の病態に関係するNMDA受容体機能不全の改善方法を検討し、同受容体の活性化に不可欠なD-セリンのシグナルを、AMPA受容体遮断薬により増強することが有用な可能性を動物実験で示した。神経細胞体や束間および傍神経オリゴデンソログリアがD-セリンを含むことが、本研究によって初めて明らかにされたことにより、これらの細胞に発現するAMPA受容体がD-セリンを調節することが示唆され、両者の相互作用の分子機構解明に重要な手がかりを与えたと考えている。この解明により、統合失調症を始めとする脳疾患の新規治療法開発の進展が期待される。

URL: 

公開日: 2025-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi