研究課題/領域番号 |
20K16691
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
松本 浩史 千葉大学, 医学部附属病院, 主任診療放射線技師 (60745230)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 川崎病 / MRI / Vessel wall imaging / 冠動脈瘤 / 血管壁 |
研究実績の概要 |
川崎病性冠動脈瘤において、T2prep-PSIR法を使用したアーチファクトのない血管壁磁気共鳴イメージング(MRI)手法の確立を目指し研究を行っている。 2021年度はT2prep-PSIR法と対比するために従来法である高速スピンエコー法について研究成果をまとめた。2021年5月に第48回国際磁気共鳴医学会(ISMRM2021)にてポスター発表、7月には論文投稿を行った。現在、改訂原稿の査読中である。 本題であるT2prep-PSIR法においては、定期的にメーカー開発担当者と撮像パラメータの調整を行った。新たに研究用のパルスシーケンスを作成して、昨年度より問題となっていたアーチファクトは軽減して良好な画質が得られるようになった。症例数は今年度新たに6例追加され、これまでと合わせ15例となった。 断面像の定量評価をより正確に行うためにライデン大学医療センター画像処理研究室(オランダ)が開発したMRアンギオグラフィー解析ソフト”VesselMass”をMedis medical imaging systems bvより購入した。今後、面積およびコントラストなどの測定を行い、高速スピンエコー法や過去に行った検査との比較からT2prep-PSIR法の有用性評価を行っていく。 本研究の追加検討(ステップアップ)項目として、1)広範囲の評価が可能となる3D収集、2)圧縮センシング技術を用いた高速化、3)高い信号強度が得られる3テスラMR装置の使用を挙げていたが、進捗状況を考慮して本研究期間においては当初の最低限の目標である1.5テスラMR装置で2D収集を使用して研究成果をまとめることにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
撮像パラメータの最適化は終了している。 今後は臨床で得られた断面像の定性および定量評価を進めていく。 コロナ禍の影響もあり症例数は15例と少ないが、それ以外はおおむね順調に進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は臨床データの定性および定量評価を進めていく。本研究の追加検討(ステップアップ)項目として、1)広範囲の評価が可能となる3D収集、2)圧縮センシング技術を用いた高速化、3)高い信号強度が得られる3テスラMR装置の使用を挙げていたが、進捗状況を考慮して本研究期間においては当初の最低限の目標である1.5テスラMR装置で2D収集を使用して研究成果をまとめることにした。
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次年度使用額が生じた理由 |
2022年度新たに、より正確な画像解析する設備としてMatlabなどソフトウエア等の購入を計画している。 そのために2021年度の使用額を抑えた。
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