• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実施状況報告書

深層学習モデルを用いた脳核医学検査の画質改善および撮像時間短縮の検討

研究課題

研究課題/領域番号 20K16705
研究機関横浜市立大学

研究代表者

石渡 義之  横浜市立大学, 附属病院, 助教 (70835868)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード深層学習 / 脳核医学 / 核医学 / 人工知能
研究実績の概要

今年度は深層学習モデルを用いて脳核医学画像検査の検査時間を短縮できるかを単施設にて検討した。当院の脳核医学画像(123I-イオフルパン)500例をそれぞれ、5分間撮像、10分間撮像、15分間撮像、20分間撮像、25分間撮像(オリジナル画像)の5つにそれぞれ加工し、DICOM規格として保存した。深層学習に適した画像へ加工するためにPNG規格への変換を行い、さらに画像の無駄な部分の切り落とし(クロップ)を行った。400例を用いて深層学習モデルの構築をそれぞれの撮像時間で行い、視覚的及び定量的にオリジナル画像の再現可能と思われる最短撮像時間の検討を行った。結果的に5分間撮像画像が最適と判断された。
続いて構築された深層学習モデルに100例を付し、仮想の脳核医学画像の作成を行った。この仮想画像とオリジナル画像により読影実験を行った。独立した3名の放射線科医(経験5年目、9年目、10年目)により、まず、100例のオリジナル画像について、線条体への集積を視覚的に5段階に分類した。1ヶ月のインターバルを空けて、同様に仮想の脳核医学画像を独立した3名の放射線科医で5段階に評価した。読影実験によるスコアは級内相関係数の計算により、その一致率を評価した。オリジナル画像と仮想脳核医学画像のスコアの一致率は0.75であり、概ね一致しているという結果であった。
この結果により、深層学習モデルを用いることで診断能を低下させずに、脳核医学検査の撮像時間を短縮できる可能性が示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

概ね順調であるが、新型コロナウイルスの蔓延により臨床業務の増加があり、研究へのエフォート割合が減少している。
今後の感染状況によっては遅れが生じる可能性がある。

今後の研究の推進方策

今後さらに診断結果の一致率の上昇を狙い、深層学習モデルの調整を行う。
十分な診断結果の一致が得られた後、多施設共同研究へ移行する。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルスの蔓延により国内、国際学会が軒並み中止またはオンラインとなったため。
旅費や学会参加費、英文公正、論文投稿費用などとして次年度使用する。

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi