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2021 年度 実施状況報告書

深層学習モデルを用いた脳核医学検査の画質改善および撮像時間短縮の検討

研究課題

研究課題/領域番号 20K16705
研究機関横浜市立大学

研究代表者

石渡 義之  横浜市立大学, 附属病院, 助教 (70835868)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード深層学習 / 脳核医学 / 新型コロナウイルス肺炎 / COVID-19 / CO-RADS
研究実績の概要

今年度はまず昨年度作成した123I-イオフルパンの撮像時間短縮を目的とした深層学習モデル改良に取り組んだ.。昨年度はauto-encorderを用いたノイズリダクションを主体としたモデル構築を行っていたが、更なる改良として、GAN(Generative Adversarial Network:敵対的生成ネットワーク)を用いた深層学習モデルの構築を試みたが、昨年度作成したモデルより良い結果は得られなかった。
さらに今年度は新型コロナウイルス肺炎に関する研究需要の増加により、新型コロナウイルス肺炎に関する深層学習の研究を行なった。PCR検査よりも迅速に新型コロナウイルス肺炎をより高感度で検出できるCT(computed tomography)検査は発熱外来でのルーチンとなっている。しかし医療逼迫の状況では画像診断を専門としない医師の読影も必要に迫られ、読影結果にばらつきが見られた。そこで新型コロナウイルス感染症疑いとして当院救急外来を受診し、CTを撮像された500症例を用いて、新型コロナウイルス肺炎らしさを5段階に定量化するモデル構築を科研費で購入したパソコンを用いて行なった。まず3名の放射線科医のコンセンサスリーディングにより各患者のCT画像に新型コロナウイルス肺炎らしさのスコアリングを行なった。約400例を用いて分類モデルの構築を行い、使用しなかった約90例を用いて画像診断初学者、画像診断上級者、深層学習のそれぞれで読影実験を行なった。その結果、画像診断上級者と深層学習モデルの読影結果は高い一致率を示した。この結果により深層学習を用いた画像診断により、新型コロナウイルス肺炎のリスクを画像診断医とほぼ同等にすることを可能とし、院内でのワークフローの改善に寄与しうる結果となった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

概ね順調であるが、新型コロナウイルス関連の研究需要の増加により、そちらを優先した。

今後の研究の推進方策

脳核医学画像検査における深層学習の応用においては、computed tomographyを用いた吸収補正の代替として、深層学習モデルを用いた吸収補正の可能性を評価する研究計画を作成している。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルスの蔓延により国内、国際学会が軒並み中止またはオンラインとなったため。 旅費や学会参加費、英文公正、論文投稿費用などとして次年度使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] Comparison of CO-RADS Scores Based on Visual and Artificial Intelligence Assessments in a Non-Endemic Area2022

    • 著者名/発表者名
      Yoshinobu Ishiwata, Kentaro Miura, Mayuko Kishimoto, Koichiro Nomura, Shungo Sawamura, Shigeru Magami, Mizuki Ikawa, Tsuneo Yamashiro, Daisuke Utsunomiya
    • 雑誌名

      Diagnostics

      巻: 12 ページ: 738-749

    • DOI

      10.3390/diagnostics12030738

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Imaging of COVID-19: An update of current evidences.2021

    • 著者名/発表者名
      Kato S, Ishiwata Y, Aoki R, Iwasawa T, Hagiwara E, Ogura T, Utsunomiya D.
    • 雑誌名

      Diagn Interv Imaging.

      巻: 102 ページ: 493-500

    • DOI

      10.1016/j.diii.2021.05.006.

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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